フェイスコントロールその2
 
  前回と同じ内容を繰りかえしますが、お付き合いください。
スキーの滑走面(フェイス)は縦軸(スキーの長さ方向)、横軸(スキーの幅方向)があります。斜面に真横(フォールラインに直角)に立つと縦軸には高低差が出ません。横軸が水平ですとスキーはどの方向にも動きません。縦軸に高低差を取る(縦軸のマイナス))とスキーは低いほうに滑り始めます。(縦すべり)。しかし横軸が水平のままですとスキーは直進します。スキーの横軸を低いほうに傾ける(横軸のマイナス)とスキーは放物線を描いでフォールラインに滑ります。この横軸のコントロールをフェイスコントロールといいます。この際フェイスが雪面に対して切り替わらなくてもスキーはフォールラインに降りていきます(落下運動)(切り替わるためには遠心力が作用します。)。両脚の高低差がなくなるとスキーはフォールラインを向くことになります。低いほうの脚(谷脚)を短くし高いほうの短い脚(山足)を長くすることで変化するバランスに対応します。その延長で足の長さが入れ替わると反対向きのバランスに入れ替わっていきます。(2軸の交互運動)つまり両脚の屈曲伸展(交互運動)によりターンの両スキーの高低差に対応します。フェイスコントロールは両脚で立つこと(重力が両脚の間に作用している)が前提になります。その中で主に内股関節の屈曲によりフェイスのマイナスをコントロールします。スキーの横軸のずれ(横滑りは)水平面が基準になります。スキーはフォールラインに真横の状態からフォールラインを通過し反対向きになります。つまりスキーは谷回りと山回りをしたわけですが、身体運動は両脚の屈曲伸展の連続です。つまり身体運動は谷回りの連続です。身体運動という観点から谷回りの連続になります。
  
        

10月17日
従来、制動をかけスピードをでないようにすることは落下を抑えると捉えられていました。
縦軸横軸(縦すべり横滑り)でとらえると横軸のコントロールを長くとりスキーの縦すべりがフォールラインを通過する時間を長くとることにより制動要素(スピードが出にくい)を持つことができます。また、横軸のマイナスを積極的に作ると縦軸のマイナスがスムーズなるつまり滑走性が出ます。フェイスコントロールの時間的には制動要素はマイナスに時間をかけるので従来制動的なイメージとは反対にターンの落差は大きくなります。ここでの制動要素は停止するという意味ではありません。ターン運動としての制動であり、もし他のスキーヤーが進路にいた場合危険を回避するためにブレーキをかけるためには例えばフェイスをプラスにする等の運動が必要になります。車の運転でいえばエンジンブレーキとフットブレーキと考えられます。山を登ることは反対になりますが大きく蛇行して登坂路取ると時間がかかりますが斜度は緩くなります、それに近い感じだといえます。

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