第8回 「斜度、落差」
     

スキーをはいて斜面に立ったところを思い出してください。

20度の圧雪された斜面としましょう
普通斜面に立つときはフォールラインにスキーを真横に置いて立ちますよね。
そうすると2本の足は高さが変わります。斜面の上にある足が山足で下にある足が谷足です。2本の足の高さの差(落差)が一番大きい角度はフォールラインに90度のときです。
しかしその時はスキーは前にも後にも滑りません。
スキーの長さの方向(長軸方向)には斜度は0度です。

今度は真下に向かって立って見ます(実際は滑りだしますが)。
そうすると2本の足の落差はなくなります。
その代わりスキーの長軸方向には斜度は20度になります。
ターンはフォールラインに横向きになっているスキーが真下を向いて反対の横向きになるわけですから長軸方向には斜度変化が起こります。
真横まで深くターンをしたとすると0度から20度度になりまた0度に戻ります。
直滑降で考えると平から20度の斜面になりまた平になることの繰り返しです。
スピードを出すとより感じますが平のバランスのまま20度の斜面に入ると体が後ろにひけてしまい、また20度の斜面でのバランスのまま平に滑り込むと前につんのめります。
前後に体を動かして調節するはずです。(前後バランス) ターンの中でも同じ斜度変化が起こっています。そう考えるとターンの前後バランスの大切さがわかります。 続く